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疲れは自律神経を活性化すると回復する

更新日:2019.10.31

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人

慢性疲労と自律神経の異常

インターネットで、興味のある言葉をふと見かけました。
そのサイトはPDFで「慢性疲労における自律神経系の機能異常と心身の症状との関連...」とありました。
その冒頭にはこう書かれていました。
「慢性的に疲れを訴える患者さんに自律神経の異常があるが、この関連を調査した報告はない」


ただ、日々現場で患者さんと接していて、私は疲労と自律神経の異常は比例していると感じています。


疲れと自律神経は関係がある。



疲労している人ほど自律神経の異常がみられ、症状も悪化しています。
当たり前といえば当たり前ですが、科学的にきちんとそれを証明しないと、現代医療はなかなか動けません。


このサイトの1ページ目の中段あたりに、
「疲労感は交感神経と正の相関にあり、副交感神経は負の相関にあることが分かった。」
と書かれています。


簡単にいうと、疲労しているほど交感神経が過剰に働き、副交感神経が過剰に働かないという状態です。こうなってしまうと...


  • 眠れない
  • 食べられない
  • 呼吸が苦しくなる
  • リラックスできない
  • 頭痛や腹痛になる
  • 関節に痛みが出る
  • 不安やあせりが出る
  • パニック的になる

この状態はとてもエネルギーを使います。疲れているのは、エネルギーが症状を作るのに使われてしまうからです。
そして、エネルギーが尽きると交感神経も働けなくなります。すると、交感神経も副交感神経も働けなくなります。この結果として「うつ」があるのです。


交感神経は脳や体を活性化させ、ストレスに抵抗します。逆に副交感神経は脳や体をリラックスさせ、疲れを回復させます。
うつになると、交感神経も副交感神経も働けないため、脳や体が活性化もできないし、リラックスして休むこともできないのです。


交感神経と副交感神経を活性化させるには

うつは交感神経も副交感神経も活性化しないために起きます。そのため、この2つを活性化させると、自然とうつは改善していきます。
そのために最初に行うことは、心底ゆっくり休むことです。しかし、多くの方はこれがなかなかできません。


心底休むということは、仕事や家事、悩みごとなどを忘れて休むことです。
体は布団の中に入って休んでいても、仕事や家事や悩みごとなどを考えていると、脳と体はエネルギーを使ってしまっているのです。


まずはエネルギーの補充を!



自律神経は想像と現実の区別がつきません。
そのため、仕事や家事のことを考えていると、仕事や家事をやっていると感じてしまい休めないのです。
そのため、難しいでしょうが考えごとをせずに休むことが重要です。

最初は難しいかもしれませんが、仕事や家事や悩みごとを考えないように意識してみて下さい。
難しい方は、何かリラックスできることを考えましょう。
ハワイの海岸でのんびりしているイメージや、川のせせらぎを聴きながら草原で寝転んでいるイメージをしてみて下さい。

川や波、森の音などもスマホに入れられますので、 そういうものを聞いてもいいでしょう。


最後に確認ですが、疲労している時はすでに自律神経の乱れが起きていますので、酷くなる前にこの対策をやってみて下さい。 酷くなる前でしたら、2~3日で疲れが取れていきます。


そして、疲れが少し取れたら体を動かしましょう。体を動かしたら、また休んでください。 これを繰り返せば、自律神経は活性化してきます。

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