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自律神経の働き
更新日:2019.03.28
執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人
自律神経の働きが乱れると自律神経失調症になり、色々な症状が出るのですが、では自律神経はどんな働きをおこなう神経なのでしょうか。
自律神経は主に、あなたが意識しない動きを担当しています。
例えば、あなたが腕を動かすときは、腕を動かそうと意識しています。
しかし、心臓や胃を動かそうと意識することはないでしょう。
心臓や胃はあなたが意識しなくてもちゃんと自律神経の働きで動くようになっているのです。
つまり、あなたの腕はあなたの意識に支配されており、あなたの意のままに動きます。
しかし、心臓や胃はあなたの自律神経に支配されており、あなたの意のままには動かないのですね。
意識しなくとも動いているものは自律神経のおかげといえます。
そのため、自律神経の働きが乱れてきたときに、あなたが正常に戻そうと思ってもあなたの意のままに自律神経が動かないので、不安になったり怖く感じたりするのです。
自律神経が支配しているものは分かりやすく書くと下記のようなものです。
瞳孔・汗・唾液・のど・呼吸・心臓・胃・小腸・大腸・腎臓・肝臓・脾臓・膵臓・ホルモン・血圧・血糖値・ペーハー値(酸-アルカリの数値)・免疫・睡眠 など
上記のものは一つを除き、あなたが意識的に動かすことができないものです。
小腸を動かそうとしてもホルモンを出そうとしても、先ほどお伝えした通り自律神経が支配しているのであなたの思うようにはできないのです。
意識的に動かせない自律神経
自律神経はあなたの意識では動かせませんが、あなたの環境に合わせて常に動いています。
暑ければ自律神経が汗腺を広げて汗をかいて体を冷やす。
口の中に食べ物が入ってくれば、自律神経が唾液を出して消化をしやすくしたり飲み込みやすくしたりします。
そして食べ物が胃に移動すれば胃液を出して食べ物を消化します。
また、夜になれば眠くなり、朝になれば眠りから覚めるようになっているのは自律神経の働きのおかげです。
しかし、色々なストレスで自律神経が偏った働きをすることで自律神経失調症になります。
無意識であるがゆえの悩みも存在するのです...
自律神経には交感神経と副交感神経という神経があります。
交感神経は働いたり悩んだりしたときに働きます。
副交感神経はゆっくりと休めるときに働きます。
長時間働いたり悩みすぎたりすると交感神経が働きすぎてしまいます。
すると筋肉が硬くなり、体のゆがみも発生します。
働くことや悩みだけではなく、このような体のゆがみもストレスになるのです。
これが長期間かかることで自律神経の働きが交感神経にかたより、副交感神経が働けなくなります。
すると、リラックスできずに心も体も休まらないんです。
また、自律神経はお酒、砂糖、たばこ、薬、など口に入れるものも影響し、血液循環、免疫、遺伝にも関係していることもあります。
自律神経の解剖
明確にいうと自律神経という神経は存在しません。
自律神経とはある神経システムの総称で、神経の名前ではありません。
自律神経である交感神経と副交感神経の働きをする神経は以下の神経です。
動眼神経・顔面神経・舌咽神経・迷走神経